AIMP v3.55 Build 1307RCを公開

 AIMP v3.55 が正式リリース直前となった

AIMPがv3.55 RCバージョンをリリースした。
今回のリリースは、RCとなっており、RC1、RC2などの区別がない。これまでの流れで行くのであれば、RC1→RC2→RC→メジャーリリースとなっていることから、今回の出来栄えに関しては、ある程度自信があるのではないだろうか。また、単にRCバージョンとすることで、グレーな部分を残しているとも考えられなくもないが、例年の流れで行けば、クリスマスバージョンが登場するはずであり、そのバージョンで正式リリースは考えにくいので、11月あたりに正式リリースとなるのではないだろうか。

今回の内容としては、直前のバージョンと同じ、比較的動作が軽いサウンドエンジンを搭載していると考えて良く、実際の動作も軽量化しており、起動時間などは極めて高速になっている。また、前回からの大きなバグフィックスはサウンドエンジンには施されておらず、更にレイテンシを向上させたという表現になっている。

* Sound Engine: Cache system has been improved – read latency has been reduced
* Jump to Time: Added an ability to split minutes and seconds by space symbol
* Manual: Added search ability
* Tags: replay gain are now supported for MusePack v8 format

– Fixed: Sound Engine – An error occurs when switching between tracks in some cases
– Fixed: Sound Engine – Information about bitrate in the metadata section are ignored
– Fixed: Sound Engine – The mixing effect cuts end of track, if effect time is less than a second
– Fixed: Player – Local hot keys doesn’t work if full screen visualization mode is active
– Fixed: Player – Crashes on terminating if one of the DSP-plugin is active
– Fixed: Player – No an ability to set multimedia keys as local hot keys
– Fixed: Player – The content of CUE sheet is loaded incorrectly, if load it as a playlist
– Fixed: Playlist – Mouse wheel settings are ignored
– Fixed: Playlist – Zoom level not saved on restart
– Fixed: Playlists – Few extra drop target slots are exists when moving files in the playlist via mouse
– Fixed: Skin Engine – Small bugs have been fixed
– Fixed: Managing Playlists – Selection has been restored incorrectly after playlist deletion

今後、基本動作の微妙なバグフィックスを実施した後、メジャーリリースとなると考えられる動きである。
今回の音質は、前回のバージョンの騒々しさと、バタついた印象がなくなっており、バランスがとれて来ている。
ソフトな印象で、パワフルなところはなくなってしまったが、自然でクリアーな印象を受ける表現になった。

最初の印象では、多少シャリついたいわゆるドンシャリ系の印象を受けたが、そう気になるレベルではなさそうだ。
曲調によっては、少し、高温域がシャリついた印象があるが、耳障りな音ではない。
また、比較的リードロスの大きなロスレスサウンドや、32ビット系音源を再生する場合には、先に述べたレイテンシの向上が良い方向に作用しているようで、デジタルノイズが抑えられ、歪の少ない良い音が再生できるようになって来ている。ここらへんの変化は、できれば良い周辺機器を揃えて聴きたいところだ。

トータル的に見て、これまでの中では出来の良い仕上がりになっているのではないだろうか。

※追記
本題とは直接関係ないが、Read Latency has been redusedの改良のためか、MUSICソースにネットワークドライブへ接続した場合、若干不具合があるようで、SMB接続では問題ないが、WebDAV接続されたネットワークドライブからの再生ができなくなってしまっている。
AIMP v3.55 Build 1298 Betaへ戻したところ正常に再生できるので、今回のバージョン固有の問題のようだ。
接続に用いたのは、NetDriveで、比較的メジャーなWebDAVクライアントと思うのだが、何らかの問題があるのかも知れません。

AIMP v3.55 Build 1298 Betaがリリース

AIMPが大幅な改良を行った

まだ、今のところBeta公開だが、今回より、大幅なサウンドエンジンの改良が施されている。
実は、前回のバースデイバージョンでも、一部が織り込まれていたようだが、今回は、その制御パラメータを積極的に変更できるUIが追加された。
前回のバージョンでは、トラックオーバーレイなどの楽曲変更時に前の曲の一部が残って、ノイズになっていたが、今回のバージョンでは、この部分はなくなっている。
また、リリースノートにもあるように、クリッピング防止機能が追加された。例えば、イコライザーを大胆にかけた場合、クリッピングが発生していたが、このオプションを選択することにより、クリッピングが起こらなくなる。一種のコンプレッサと理解できるので、普段は、このモードは使わずイコライジングをした後使用したほうがよさそうである。
普段はOFFで良いだろう。

2013-09-16_041107音の輪郭的には、上記のモードが一番優れていた。
よく出来ているが、多少、音質が低下する傾向にあるので、しっかりとした音質で聴きたい場合には、ディザとクリッピングはOFFにしておいたほうが良い傾向にあった。

+ Common: Added an ability to move links via drag-n-drop from internet browser to playlist or “Add link” dialog
+ Bookmarks: Added an ability to add playlists to the bookmarks
+ Bookmarks: “Bookmarks Manager” dialogue – quick search has been added
+ Bookmarks: “Bookmarks Manager” dialogue – usability has been improved
+ Sound Engine: Anticlipping
+ Sound Engine: Added an ability to customize resampling speed/quality
+ Sound Engine: Added an ability to use dithering when decreasing bit depth
+ Sound Engine: The SoXR library is now used for resampling
+ Sound Engine: Performance has been increased

* Rollback: Skin Engine – The sizes of windows now automatically adjusted after screen resolution changing
* Plugins: The “Internet Radiostation Catalog” plugin has been removed, you can access to catalogs via internet browser
* Player: Fading and cross mixing settings has been moved to DSP Manager dialogue
* Player: Cross mixing setting has been expanded

– Fixed: Sound Engine – Program crashes during cache buffer initialization process if system cannot allocate requested memory size
– Fixed: Player – window position is restored incorrectly if it was attached to the screen edge via drag-n-drop
– Fixed: Player – Data from ID3v2 has been replaced with data from ID3v1 in some cases, even if encoding is different
– Fixed: Player – Сrashes on attempt to activate DSP-plugin
– Fixed: Player – The custom information about the radio station is lost when playback is starting
– Fixed: Player – No information about bitrate is displayed for some files in the MP4 format
– Fixed: Tag Editor – File cannot be removed physically if it played in mini-player of the tag editor
– Fixed: Small another bugs

今回のバージョンは、前回のv3.51への、アップデートがされた形での公開となっているので、今後は、このv3.5系に移行するものと見られる。
問題のサウンドエンジンであるが、v3.51から起動が速くなったので、すでに改良版が採用されていたという解釈で良いと思われる。

現在のところ、恒例のとおり、サウンド調整をしている段階のようだ。
音を聞く限り、まだ、バランスが不足しているようではあるが、スピード感ときっちりとした音像や解像度の実力は、ありそうである。ただ、良い部分でもあるので、この部分は残して、多少騒々しい部分を僅かに変える程度にとどめておくべきかもしれない。